
- なの花薬局を辞めたいと思う理由は?
- 給料が安いって本当?
- 口コミの真相を知りたい
なの花薬局は上場企業であることから、仕事とプライベートの両立が目指せる調剤薬局とイメージする方は多いのではないでしょうか。
しかし、理想と現実のギャップに耐え切れず、退職を検討する薬剤師が一定数いるのもリアルな実情です。
今回、なの花薬局での勤務経験がある薬剤師Dさん※から「辞めたい」と思った理由から収入事情や福利厚生、メリット・デメリットまでインタビューさせてもらいました。
※クラウドワークス経由でインタビュー
この記事を読むことで、なの花薬局を「辞めたい」と思う理由はもちろん、口コミや評判の真相が分かります。なの花薬局がおすすめの薬剤師もお伝えしますのでぜひ最後までご覧ください。
なの花薬局がおすすめの薬剤師
なの花薬局を辞めたいと思った理由は?

Dさんの退職理由に加え、口コミでよくある退職理由の真相についてお伺いました。
Dさんの退職理由:給与と結婚
――最も大きな理由は給与面でした。

結婚を考えていた時期と重なったこともあり、将来の設計する上で、当時の給与では不十分と判断しました。
昇給額は月2〜3,000円ほど。コロナ禍の状況もあって店舗数は縮小傾向だったため、薬局長などの役職を目指す機会も失われやすいタイミングでした。
仮に、エリアマネージャーを目指しても、手当は薬局長と大差がありません。長期目線でも給与アップはあまり期待はできませんでした。
当時の現状や将来性を検討した結果、安定的な職場環境と高い報酬が期待できる企業に移りたいと考え、転職に至りました。
なの花の薬局長より高収入が期待できる求人はあります。そのような求人を見つけ、長期的な視点で考えながら、なの花薬局の退職を決断しました。
よくある退職理由1:人員不足と残業量
――人手不足や残業量は、店舗やエリアによって大きな差があると思います。
なの花薬局の店舗数は主に東京と神奈川などの首都圏に集中しています。郊外に比べると首都圏の薬剤師数は多いですが、人手が足りず、1人あたりの業務負担が大きい店舗もあります。
落ち着いた店舗の場合
処方せん枚数…6~700枚/月
薬剤師:3名,調剤事務:2名
忙しい店舗の場合
処方せん枚数…1,200枚/月
(施設在宅あり、個人在宅:100件/月)
薬剤師:5名,調剤事務:3名
前者は薬剤師1人当たりの業務負担は少なく、残業もほとんどありません。後者では人員不足といえるほど業務負担が大きく、残業も多い職場です。
業務量や業務負担・残業時間が多い店舗があるのは事実ですが、店舗間の差が大きいため、一概には言えません。
よくある退職理由2:人間関係のトラブル
――人間関係によるトラブルはゼロではありませんが、ごく少数ではないでしょうか。
実際に遭遇したトラブルとして、若手が上長と合わず退職してしまった事例や医療事務さん同士で大喧嘩になり、別店舗へ異動になった事例があります。
ヘルプ勤務も含めて10店舗ほど経験しましたが、ほとんどの店舗は人間関係が良好だったと思います。
なの花薬局は店舗数が多い※ため、問題を抱えた店舗は少なからずあると思いますが、割合で見ると決して多いわけではありません。
※458店舗(2025年3月31日時点のデータ)
よくある退職理由3:店舗間の格差

――店舗間の格差は非常に大きいと思います。
私が知る限り、なの花薬局の中で1日の処方せん枚数が最多の店舗は600枚超。なの花薬局でも最大規模の店舗であり、最重要店舗です。社長自ら足を運ぶことも多いと聞きました。
一方、赤字を計上している店舗は設備投資も消極的で、閉店に追い込まれた薬局も存在します。
薬局の経営面を考えると、良くも悪くも立地や近隣の医療機関がどれだけ患者さんを呼び込めるかに依存するため、店舗間の格差は生じやすいのが正直なところです。
なの花薬局の給与事情や福利厚生について

なの花薬局の給与事情について

なの花薬局では地域社員・広域社員・全国社員によって年収は大きく異なります。その要因は勤務区分ごとのサポート制度の違いにあります。

地域社員の年収は400万円ほど。月25,000円の家賃補助が支給されても430万円ぐらいです。薬剤師としては低い年収水準ではないでしょうか。
全国社員の年収は600万円弱になります。待遇は手厚く、全額の家賃補助と10万円の手当が支給されます。ただし、配属先の大半が北海道になると聞きました。
薬局長手当は30,000円、固定残業手当は60,000円です。これは、20時間の残業に相当する支給額です。地域社員が薬局長になった場合、550〜570万円ほどの年収になります。
エリアマネージャーに支給されるブロック長手当は11万円です。
» 薬剤師の年収を地域別・年齢別・男女別・職場別に徹底解説!
なの花薬局の福利厚生について
なの花薬局の福利厚生は以下の通り。基本的な福利厚生は、ほぼ備わっています。
- 奨学金返済サポート※1
- 薬剤師都市就業支援手当※2
- 従業員持株会
- 選択型福利厚生サービス
- 団体総合生活保険制度
- 出産・育児のサポート
- スポーツ・文化活動特別休暇
- JICAボランティアへの参加
- 医療貢献特別休暇(移植ドナー休暇付与)
- 永年勤続特別休暇(勤続10年ごと)
- 保存休暇(30日まで有給の積立可)
- 夏季特別休暇
- 介護休業制度
- 勤続表彰(10・20・30年ごと表賞金あり)
- 社内サークル制度
個人的に良かった福利厚生は、夏季特別休暇です。6~9月の間に3日間休めます。基本的には連続して取得しますが、分割取得の相談も可能です。
そのほか、長期で勤めた社員に対する特別休暇や表彰金、奨学金の返済サポート制度※1も大手ならではの福利厚生だと思います。
※1全国社員が対象
※2関東・近畿の対象地域で一人暮らしをする薬剤師が対象
なの花薬局で働くメリット・デメリット

なの花薬局で働くメリット
なの花薬局の良いところは、さまざまな経験が積めて学べる環境がとても充実していることです。
なの花薬局で働くメリット
- 研修制度が充実している
- さまざまな店舗が経験できる
――なの花薬局の研修では、量より質を重視しています。数ヶ月にわたるグループワークや発表会などの研修を設けており、自分で考えられる力が身につけられるよう、多くの時間を費やします。

さまざまな店舗での勤務を経験できるため、自然と多くの処方せんを取り扱うことになります。一定の診療科に特化するようなことは無く、偏らない知識が身につきました。
なの花薬局は博識な薬剤師が多く、一緒に働くことで深い知識が身について、自身のモチベーションにもつながります。
なの花薬局での勤務経験は、薬剤師としてだけでなく、社会人として自分を成長させてくれたと思います。
なの花薬局で働くデメリット

――設備投資や教育にコストをかけている反面、金銭的な還元は少なく、給料が低いところでしょうか。
自宅勤務の薬剤師の場合、手取り収入は20万円ほどです。少しでも収入を増やそうと、無理にでも残業をする薬剤師も中にはいました。
初任給 | なの花薬局 | アイン薬局 | 日本調剤 | クオール薬局 |
基本給 | 234,000円 | 215,000円 | 245,000円 | 221,000円 |
薬剤師手当 | 50,000円 | 55,000円 | 35,000円 | 40,000円 |
地域手当 | 0~100,000円 | 0~100,000円 | 0~100,000円 | 0~60,000円 |
計 | 284,000~384,000円 | 270,000~370,000円 | 280,000~380,000円 | 271,000~331,000円※3 |
(※3インフレ手当10,000円を含めて算出)
奨学金を借りている場合、全国勤務の薬剤師として働き、奨学金サポート制度や借上社宅といった福利厚生をフル活用する薬剤師もいます。
なの花薬局はこんな薬剤師におすすめ
なの花薬局は、こんな薬剤師におすすめです。
なの花薬局がおすすめの薬剤師
- 専門性を高めたい若手薬剤師
- ママ薬剤師
なの花薬局のメリットでもお話ししたとおり、研修制度が充実しています。薬剤師としての専門性はもちろん、社会人としてのイロハが身につきます。
さまざまな診療科の処方せんを取り扱え、勉強熱心な先輩や同僚が身近にいることから、刺激を受けながら仕事ができるのは間違いありません。
出産・育児休業など、女性にとって働きやすい環境が整っており、子どもとの貴重な時間が確保できます。
両親の介護に対しても柔軟に対応してくれるため、家族との時間を大切にしたい薬剤師におすすめと言えるの企業です。
なの花薬局へ転職を目指す
【FAQ】なの花薬局に関するほかの質問

まとめ:なの花薬局は若手やママ薬剤師におすすめ!

今回はなの花薬局での勤務経験がある薬剤師Dさんへインタビューさせていただきました。なの花薬局で働くことが向いている薬剤師がこちら。
なの花薬局がおすすめの薬剤師
- 専門性を高めたい若手薬剤師
- ママ薬剤師
なの花薬局は新人研修の充実度が高く、店舗数が多いことからより多くの実戦経験が積めることが特徴です。
女性社員への配慮も行き届いており、出産・育児や介護など、家族との時間を大切にしたい薬剤師の希望に沿った働き方が実現できます。
自宅通勤と広域社員の薬剤師では収入差が大きくなりますが、長い薬剤師キャリアを送る中で、なの花薬局で勤める経験は決して無駄なものにはなりません。
新人時代にきっちり基礎固めしておきたい方、薬剤師としての将来性を高めたい方は、なの花薬局での勤務がおすすめです。
なの花薬局へ転職を目指す
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