
「日本調剤の年収って、実際どれくらいなんだろう?」
大手調剤薬局で働いていると、年収の天井がなんとなく見えてくることがありませんか。
僕自身、調剤薬局時代の年収は520万円でした。悪くはないけど、「この先もずっとこのくらいなんだろうな」と感じていたのを覚えています。
今回は、日本調剤で8年目の薬剤師・Yumiさんに、年収や福利厚生、働き方のリアルをインタビューしました。給与明細も見せてもらっています。
- 日本調剤で働く薬剤師のリアルな年収と給与明細
- 大手調剤5社との初任給比較
- 日本調剤の福利厚生・メリット・デメリット
- 大手調剤の先にある「在宅薬局」という年収アップの選択肢
Yumiさんのプロフィール
2017年4月に新卒で日本調剤へ入社。
新卒で入社し、総合病院の門前薬局で幅広い処方せんを経験。同時に、新卒採用のリクルーターとして母校訪問や就職説明会での活動も担当。
透析患者の多いクリニックの門前薬局へ異動。かかりつけ薬剤師として半年間勤務。
1人目の子どもを授かり、産休と育休で2年ほど現場を離れる。
面処方の薬局で現場復帰。耳鼻科・眼科・精神科の処方せんをメインで担当。
2人目の子どもを妊娠。産休と育休で現場を離れることに。
面処方を受け付ける薬局で現場復帰。
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» おすすめの転職エージェント3選
日本調剤で働く薬剤師の年収はいくら?
日本調剤で実際に働くYumiさんからリアルな収入事情を聞きつつ、平均年収やほかの企業との比較データもまとめました。
Yumiさんの年収|4年目で480万円

――日本調剤に入社してから4年目の年収は、480万円ほどでした。
入社当時の初任給は、月25万円からのスタートです。住宅手当が手厚く、2,000円ほどの自己負担でアパート暮らしができました。住宅代は会社が払ってくれていたので、給与には含まれていません。

賞与については、1年目は手取りで42万円ほど。2年目は約48万、3年目の冬のボーナスからグンと上がり、手取りで56万円もらいました。ただし、完全評価制度なので通常の評価より低いと一気に数万円下がります。
地域手当が支給されるところもあるので、同じ日本調剤の社員でも給与に差があります。
日本調剤の平均年収は571万円
日本調剤の2025年3月期の有価証券報告書によると、日本調剤の平均年収は571万円です(平均年齢35.5歳)。

日本調剤の初任給のデータを以下の表にまとめました。
※1:0〜6.0万円(配属店舗ごとに決定)※2:4.0万円 ※3:最大7.0万円
日本調剤では、物価上昇を考慮し、2024年度から給与水準の引き上げを実施しています。
» 給与水準の引き上げについて|日本調剤
自宅コース以外の薬剤師は、借上げ社宅が利用できたり、引っ越し代を全額補助してもらえたりと、生活費のサポートも手厚くなります。
大手調剤薬局との初任給比較
以下の表は、大手調剤薬局5社の初任給を比較したものです。
ほかの調剤薬局と比較すると、薬剤師手当は低く設定されていますが、基本給は大手5社のなかで最も高い水準です。
ボーナスは基本給をもとに支給されるため、日本調剤のボーナスはほかの調剤薬局よりも多くなる傾向があります。
日本調剤の福利厚生は手厚い?Yumiさんに聞いてみた
日本調剤の福利厚生一覧
日本調剤が公開している福利厚生を以下の表にまとめました。
初任者研修について
――新入社員は、1か月間ホテルに泊まりがけで行う集合研修があります。薬剤師になるにあたり、必要な服薬指導やマナーなどの研修です。グループワークもありました。
その後、パソコンを使って実施する15ステップアップ研修というものを行います。病態や服薬指導、薬事についてなどの内容がテスト形式で進められます。

大学時代に行ったCBTの進級テストみたいなイメージですね。
有給や育休が取得できないのは本当?
――育児休暇は条件を満たしていれば必ず取得できます。人数の多い店舗に所属していたこともあって、子どもの急な発熱などで有給・看護休を使用していました。
ママ薬剤師も多く、お互い様だよと言ってくれる方が多かったです。ただ、少人数の店舗や人手不足の店舗は、取りにくいかもしれません。
有給に関しては取得しにくいのが現状ですが、年に5回は必ず取得できます。
2019年4月より国が主導となり、働き方改革が推進されたこともあって、有給休暇が取りやすい職場環境づくりが進んでいるようですね。
上場企業でもある日本調剤は、従業員が働きやすい環境づくりにも努めています。
日本調剤で働くメリット・デメリットをYumiさんが本音で語る
日本調剤で働く3つのメリット
――日本調剤のメリットは、国内どこへでも転勤希望が出せるところだと思います。旦那さんの転勤で他県に引っ越ししたとしても、日本調剤をやめずに働き続けられます。
日本調剤の店舗数は、全国764店舗です(2026年時点)。北海道から沖縄まで全国展開している国内最大手の調剤薬局だからこそ実現できます。
――教育研修が充実していて成長しやすいところもメリットだと思います。日本調剤は総合病院に出店している薬局が多く、調剤スキルがしっかり身につきます。

新人時代から眼科・皮膚科の門前薬局などに配属されてしまうと、新たな知識を取り入れる機会は減ってしまいますよね。
――近年では、在宅医療にも力を入れており、在宅専門薬局も徐々に増えてきています。希望すれば配属してもらえることが多いでしょう。
調剤薬局では、居宅療養薬剤管理指導料の算定が在宅医療に携わっているかどうかの目安になります。日本調剤では、95%以上の店舗がこの算定を年間24件以上取っています。
――日本調剤は完全評価制度です。頑張ったら頑張った分だけしっかりと評価がつきます。真面目にしっかりと仕事をこなしていきたい人には向いています。
日本調剤は、常に先を見据えた対策を考える会社です。日本調剤でしっかり働けば、どこの薬局でも通用する知識・スキルが身につきます。
日本調剤で働くデメリット
――頑張るのは当たり前で、さらに頑張って数字を出していかないと評価は得られないので大変です。普通に頑張るぐらいだと良い評価はもらえません。ずっと頑張り続けないといけないので、ゆるく働きたい人は疲れてしまいます。
妊娠して体調が悪い中、かかりつけの同意や算定などの数字を維持するのがとても大変でした。
――休みにくい点もデメリットだと思います。子どもの行事や風邪・熱では休めますが、娯楽のための休みは取りにくいです。
店舗が多いので当たりはずれがあります。配属店舗の希望が通らないこともあります。

大手企業になるほど、スタッフ数も多くなるので人間関係などの問題は増えるのは致し方ありません。
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日本調剤はこんな人におすすめ

――「家庭と仕事を両立したい」という方には、特におすすめです。産休・育休もしっかり取れますし、復帰後も時短勤務を調整してくれます。
有給が取りにくい一面はありますが、融通が利かないわけではありません。女性が長く働ける制度も整っているので、ママさん薬剤師向けの職場だと思います。

Yumiさんが日本調剤を辞めずに働き続けていられる大きな要因ですね。
――「いろんな現場を見てみたい」という人にも向いていると思います。私自身、これまでに4つの店舗を経験しました。急性期、慢性期、在宅とひと通り関われました。
「異動」というと聞こえは悪いかもしれませんが、キャリアの幅は大きく広がります。多様な現場に携わる中で、本当にやりたいことが見つかることもあるのではないでしょうか。
日本調剤への転職を検討している方は、下記リンク記事も参考にしてください。
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大手調剤に年収の天井を感じたら?在宅薬局という選択肢
ここまで、日本調剤の年収やメリット・デメリットを紹介してきました。
日本調剤は福利厚生が手厚く、教育体制も整っている優良企業です。
ただ、「年収をもっと上げたい」「薬剤師としての働き方を変えたい」と感じているなら、在宅薬局という選択肢も知っておいて損はありません。
僕が調剤薬局から在宅薬局に転職した理由

僕は、公立病院から調剤薬局へ転職して1年ほど働いていました。年収は約520万円です。
正直に言うと、退屈でした。1日の処方箋は70〜80枚。そのうち半分以上がDO処方で、かける言葉もテンプレート化していったんですよね。
職場環境は素晴らしかったんです。
でも、病院時代にあった「忙しさの中にある達成感」がゼロでした。仕事内容への満足感と、職場環境の良さは別問題なんだと気づいたのがきっかけです。
その後、個人病院を経て在宅薬局へ転職しました。現在は在宅薬局の管理薬剤師として、年収は約720万円です。
在宅薬局では、患者さんの自宅に訪問して服薬指導を行います。多職種連携が中心で、病院時代に近い働き方ができています。年収だけでなく、やりがいも手に入りました。
▶︎ 在宅薬局について知りたい方はコチラ
日本調剤の経験は在宅薬局で強みになる
日本調剤で身につくスキルは、在宅薬局でもそのまま活きます。
総合病院の門前薬局で培った幅広い処方知識は、在宅の現場でも必須です。在宅患者さんは複数の疾患を抱えていることが多く、ポリファーマシーへの対応力が求められます。
日本調剤は在宅医療にも力を入れています。Yumiさんも触れていたように、95%以上の店舗で居宅療養薬剤管理指導料を算定しています。

すでに在宅業務を経験している方なら、転職後のギャップも小さいでしょう。
「大手調剤の年収に天井を感じている」「調剤業務の繰り返しにモヤモヤしている」――もしそんな気持ちがあるなら、在宅薬局という働き方を選択肢に入れてみてください。
僕が在宅薬局の求人を探したときに使ったのが、ファルマスタッフです。「在宅薬局に転職したい」と伝えたら、在宅業務ありの調剤薬局をいくつか紹介してもらえました。
結果的に、いまの職場はファルマスタッフ経由で見つけたものです。
ファルマスタッフ
【FAQ】日本調剤の年収・働き方に関するよくある質問
残業が多いって本当?
――店舗によって異なると思います。
また、その人の立場・役職など、置かれた状況によっても変わります。私がフルタイムで働いていたときの残業時間は、月に8〜20時間でした。
都心部や総合病院門前薬局は30時間ほどになる場合もあるそうです。比較的落ち着いたエリアではほぼ定時退社も可能です。残業代は1分単位で支給されます。
ノルマがあるのは本当?
――売上の直接的なノルマはありませんが、ノルマに近い目標件数が提示されます。
- かかりつけの同意・算定
- トレーシングレポート
- テレフォンフォロー
- アプリ会員登録件数など
女性の出世は難しい?
――結婚・出産によるブランクが生じる薬剤師は多いので、そういう意味では難しいかもしれませんが、女性の管理薬剤師もいます。
出世やキャリアアップへの熱意があってフルタイム勤務で実績を残している方は、出世も可能です。
人間関係はやばい?
――やばくないですよ!もちろん、店舗によると思いますが、私が経験した店舗は人間関係良好でした。ただ、忙しい時間帯はピリピリしている人もいましたね。
これは店舗のメンバーや管理薬剤師によって差が出ると思います。
日本調剤ではどんなキャリアが送れる?
店舗薬剤師から管理薬剤師・エリアマネージャーを経て本社勤務になる方もいます。本社勤務になると、教育・採用・商品開発・営業企画など、さまざまな部署でキャリアを積めます。
在宅医療専門薬剤師の資格を取得し、学会発表や研修講師へキャリアチェンジした方もいました。
» 在宅薬局で活かせる資格はコチラ
このほか、日本調剤の社員として出向する形で病院薬剤師として経験を積むことも可能です。日本調剤で働いていると、幅広い方向性のキャリアが描けます。
まとめ:日本調剤はママさんにやさしい職場
今回は、日本調剤で8年目の薬剤師・Yumiさんにインタビューしました。ポイントを整理すると、
日本調剤は、安定して長く働きたい方にとって魅力的な選択肢です。
一方で、「年収をもう一段上げたい」「調剤業務の繰り返しにモヤモヤを感じる」という方は、在宅薬局という働き方も知っておいてください。

僕自身、調剤薬局の年収520万円から、在宅薬局で720万円になりました。
まずは求人を見てみるだけでも、視野が広がるはずです。
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コタロ
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- 薬剤師10年目・在宅薬局の管理薬剤師
- 4度の転職を経験
- 年収420万→720万円までアップ
- くすりの窓口コラム執筆中
公務員→薬局→病院→薬局→在宅薬局(継承予定)
在宅薬局の仕事やキャリアの悩み・不満について、本音で発信しています。

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