
- 子どもの行事や急な病気で休みづらい
- 土日祝日が仕事で家族と過ごせない
- 今の職場で薬剤師として働き続けられるか心配
薬剤師として働く中で、「子どもの行事で休みたいのに休めない」「土日祝日が仕事で家族と過ごせない」と感じていませんか?
人手不足やシフト制の環境で働く薬剤師にとって、休みの取りにくさは深刻な悩みですよね。
この記事では、職場別の休日事情から、休みを取りやすくする工夫、転職で環境を変える方法まで詳しく解説します。
【勤務先別】薬剤師の年間休日数と休みの特徴

薬剤師の休みの取りやすさは勤務先によって大きく異なります。まずは職場別の年間休日数の目安を確認しましょう。
| 職場 | 年間休日数の目安 | 土日祝休み |
| 調剤薬局 (大手チェーン) | 115〜125日 | △ |
| 調剤薬局 (個人経営) | 105〜120日 | △ |
| 病院 (国公立) | 120日以上 | △ |
| 病院 (民間) | 105〜115日 | △ |
| ドラッグストア | 105〜115日 | × |
| 製薬会社 | 120〜130日 | ◎ |
| 公務員薬剤師 | 120日以上 | ◎ |
それでは、各職場の休みの特徴を詳しく見ていきましょう。
調剤薬局│店舗の体制次第で安定した休みも可能
調剤薬局は仕事とプライベートのバランスを大切にしたい薬剤師にとって、安定して休みを取りやすい職場です。処方せんを発行する近くの病院やクリニックに合わせて、営業日や営業時間が決まっている調剤薬局がほとんど。日曜・祝日が定休日の店舗や、曜日固定の週休2日制の調剤薬局も多くあります。
ただし、門前の診療科によって休みの取りやすさは大きく異なります。
- 内科・透析クリニック
- 年間を通して業務量が比較的安定しているが、処方せん内容は重い
- 小児科・耳鼻科
- 花粉症・インフルエンザなど、処方せん枚数の増えるシーズンは休みが取りにくい
- 精神科・整形外科
- 処方せん枚数は毎月安定している傾向
注意:1人薬剤師の店舗は要注意!
薬剤師がひとりしかいない店舗では、営業日は必ず出勤しなければならず、代わりの人が見つかるまで休めません。有給休暇すら取れないケースもあるため、転職時は必ず薬剤師の在籍人数を確認しましょう。
病院薬剤師│シフト制で休日出勤や当直もある
病院薬剤師はシフト制が基本で、夜勤や当直も発生しやすい特徴があります。病院の種類・規模によって休みの取りやすさは異なります。
- 急性期病院・大学病院
- 24時間365日稼働のため、夜間・当直勤務が発生する。GWや年末年始もシフトで勤務する
- 慢性期・療養型病院
- 夜勤や当直がない場合が多い。比較的休みは取りやすい
- 精神科病院
- 日勤のみの勤務体制が多く、生活リズムは安定しやすい
子育て中の薬剤師は、当直免除や時短勤務ができる病院で働くことをおすすめします。
ただし、制度があっても実際には利用されていないケースもあるため、制度が機能しているかを事前に確認するのが大切です。
ドラッグストア│土日祝の休みは取りにくい傾向

ドラッグストアは多くの店舗が年中無休で営業しているため、薬剤師はシフト制で働くことが一般的です。正社員の薬剤師は土日祝の出勤が必須のドラッグストアが多く、特にGW・お盆・年末年始は休みが取りにくいのが現実です。
一方で、ドラッグストアならではのメリットもあります。
- 土日出勤で時給がアップする店舗もある
- 大手チェーンはヘルプ体制があり、急な休みも対応しやすい
- パートなら平日のみの勤務も交渉可能
- OTC専門店なら登録販売者がいるため薬剤師の負担が軽い
週末に特売日やポイント倍デーがあり業務が煩雑になりやすい点は、ドラッグストアで働く薬剤師の悩みどころといえるでしょう。
製薬会社│土日祝休みで年間休日120日以上も
製薬会社は一般的な会社と同じように完全週休2日制を採用している企業が多く、薬剤師の中でも休みが取りやすい職場といえるでしょう。
- 年間休日が120日を超えるケースが多い
- GWや年末年始に大型連休が取れる
- 夜勤や当直などの不規則な業務がない
- 週休2日制が確保されている
製薬会社の中でも上場企業は労働時間管理が厳格なため、サービス残業がほとんどありません。36協定の遵守も徹底されており、長時間労働になりにくい環境です。
研究や開発、薬事などの内勤職は勤務時間が固定されるため、生活リズムが安定しやすい傾向があります。近年では大手の製薬会社を中心に、フレックスタイム制やテレワークで働く薬剤師も増えています。
公務員薬剤師│安定した土日祝休みを実現
保健所や行政機関で働く公務員薬剤師は、土日祝日が休みで年間休日も120日以上が確保されています。カレンダーどおりに休めるため、家族との予定も合わせやすいのが魅力です。
ただし、公務員薬剤師は採用枠が少なく倍率が高いのが難点です。安定志向の薬剤師にとっては魅力的な選択肢ですが、転職のハードルは高めといえるでしょう。
以下のリンク記事では、公務員薬剤師として働いたときの経験をまとめていますので、あわせてご覧ください。
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薬剤師が公務員はもったいない?辞めて後悔した経験者が本音で解説
製薬会社や公務員など、休みが取りやすい職場への転職を検討している方は、薬剤師専門の転職エージェントで求人を探してみましょう。
薬剤師の休みに影響する3つの要素

薬剤師が希望どおりに休みを取れるかは、職場環境によって大きく異なります。休みの取りやすさを左右するのは、主に次の3つです。
人員配置と店舗(部署)体制
休みが取れるかどうかは、店舗の人員配置と協力体制で大きく変わります。薬剤師が一人しかいない店舗では営業日は必ず出勤しなければならず、代わりの人が見つかるまで休めません。
一方、複数名の薬剤師がいる体制では一人が突発的に休まなければいけないときでも対応しやすくなります。
子育て中の薬剤師など、同じような境遇のスタッフが多い職場は急な欠勤でも理解を得やすい特徴があります。
業務量と繁忙期

特定の業務が重なるタイミングや患者さんが集中する繁忙期は人手が足りなくなり、薬剤師が希望どおりに休むことが難しくなります。
薬剤師の業務量や患者さんが増える時期は以下のとおりです。
- インフルエンザや花粉症が流行する冬から春の時期
- 月初の医療費請求(レセプト)業務の期間
- 連休の前後や土曜日
- ドラッグストアのポイント倍デーや決算セール
- 夕方の帰宅ラッシュ時や午前の診察終了後
耳鼻科や小児科の近くにある薬局は季節によって処方箋の枚数が急激に増加し「休みが取りにくい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
透析クリニックや精神科などの長く続く病気を扱う病院の近くにある店舗は、一年を通して業務量が安定しています。
シフト制度・当直の有無
シフト制度や当直、夜勤などの勤務体系によって、生活リズムが大きく変わります。シフト制の薬剤師は平日休みが取りやすいため、混雑していない役所や病院に行きやすいメリットがあります。
一方で土日祝日は休みが取りづらく、子どもの学校行事などに参加しにくい点はシフト制の薬剤師のデメリットです。
当直や夜勤がある薬剤師は生活のリズムが乱れやすく、体力的な負担も重くなると感じている方も多いのではないでしょうか。
休日や夜間に電話当番として待機するオンコールが発生する薬剤師の職場では、休みが取れても心からリラックスできない可能性があります。
薬剤師が変則的な勤務体系の職場を選ぶ際は、自分のライフスタイルと合っているかをよく考えるようにしましょう。
薬剤師が休みを取りやすくするための3つの工夫

いまの職場で休みを取りやすくするための工夫を3つご紹介します。
チームで効率的に業務分担をする
薬剤師が休みやすい環境を作るには、特定の担当者に依存しない業務体制を整える必要があります。チーム全員が幅広い業務をこなせれば誰かが休んでもカバーし合えるため、薬剤師が気兼ねなく休みを申請できるようになります。チームで効率的に業務分担をするための工夫は以下のとおりです。
- 対応が難しい業務はマニュアル化する
- 仕事の進捗度をホワイトボードなどで「見える化」する
- 記録方法を統一し、引き継ぎを効率的にする
- 業務の優先順位をチームで決めておく
日頃から職場のチーム全員が仕事の全体像を理解しておくと、急な薬剤師の欠員が出た際にもスムーズな対応ができます。
普段から同僚とコミュニケーションを取る

普段から同僚と良い関係を作っておくことも、薬剤師の休みが取りやすい職場づくりにつながります。お互いの家庭の様子や生活リズムを話しておくと、薬剤師が急な休みが必要になったときに事情を理解してもらいやすくなります。
同僚が忙しいときや急な休みが必要なときに進んで手伝う姿勢を示すことも、職場の良い関係作りに欠かせません。
普段から薬剤師が周りを助ける姿勢を見せれば「困ったときはお互いさま」といった温かい雰囲気が職場に生まれます。
良好な人間関係ができていると、薬剤師が有給休暇を取りたいときやシフトの交代をしてほしいときも気兼ねなく同僚に頼みやすくなります。
人員制度の見直しや代替要員の確保を提案する
薬剤師個人の努力やチーム内の協力だけでは休みが取れない場合、職場に人員配置の見直しや外部からの応援を提案することも効果的です。薬剤師が休みを取りやすくするために、以下の改善策を職場に提案してみましょう。
- 繁忙期や長期休暇の時期は派遣薬剤師やスポットのパートを雇う
- 忙しい時間帯は短時間勤務のパートを増員する
- 近隣店舗やエリア内での応援体制を強化する
- 調剤機器の導入や電子薬歴の活用などのIT化を進めて作業負担を減らす
職場に提案をする際は「自分が休みたいから」という理由だけではなく、「スタッフの離職防止」「業務効率化」など職場側のメリットも伝えると説得力が増します。
薬剤師が休みが少ないと感じたときの3つの対処法

休みが少ないと感じる薬剤師は以下の3つの対処法を試すしてみてください。
いまの職場で工夫や相談をしても状況が変わらないときは、転職を視野に入れることもひとつの手段です。
今の職場の休みやすさを他の職場と比べてみる
長く同じ職場で働いている薬剤師は、いまの環境が当たり前だと思い込んでしまうことがあります。客観的なデータや他社の情報を集めることで、現在の環境が適切かどうかを正しく評価できます。
チェックポイント
- 年間休日数が平均の120日前後に達しているか
- 同じ地域や業種の求人と比べて休みが少なくないか
- 子育て中の急な欠勤に対する理解やサポート体制があるか
- 自分に必要な制度(時短勤務、当直免除など)が整っているか
求人サイトを見たり、他社で働く薬剤師に話を聞いたりすることで、休みの取りやすさについてリアルな情報を得られます。
働き方を見直してもらえるよう職場に相談する

休みが取りにくい現状に悩みつつも今の職場で働き続けたい気持ちがある薬剤師は、思い切って職場に働き方の見直しを相談してみましょう。
職場側は現場の薬剤師が無理をして働いていることに気づいていないケースもあります。
管理薬剤師やエリアマネージャーなど決定権を持つ上司にアポイントを取り、落ち着いて話せる時間を取ってもらいましょう。
上司に話す際は「長く働くための前向きな相談」であることを強調すると、快く検討してもらいやすくなります。
正社員としての調整が難しい場合は、契約社員やパートへ雇用形態を変更する選択肢も提示できます。
譲れない条件と妥協できる条件を明確にすることも、スムーズな交渉をするうえで大切です。
休みが多い職場への転職を視野に入れる
いまの職場で休みを取りやすくする工夫や相談をしても状況が変わらないときは、転職を視野に入れることもひとつの手です。
慢性的な人手不足や職場の休みにくい雰囲気といった問題は、薬剤師一人の努力だけで解決することは難しい場合も多くあります。
スタッフの人数に余裕がある大規模店舗や、店舗間の応援体制が整っている大手チェーンの職場では、薬剤師の休みが取りやすい傾向があります。子育て中の薬剤師は自分と似た立場の同僚が多く働く職場を選ぶこともおすすめです。
転職時は求人票の内容だけで判断せず、薬剤師の休暇取得の実情を詳しく調べるようにしましょう。転職エージェントをとおして内部情報を事前に聞いておくと、入職後のミスマッチを防げます。
下記リンク記事では、実際に利用した中でおすすめの転職エージェントを紹介しています。転職を考える際の参考にしてください。
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“本当に頼れる”転職エージェントおすすめ5社|4回の転職経験をもとに厳選!
薬剤師の休みに関してよくある質問

薬剤師の休みに関してよくある以下の質問に回答します。
休みが多い薬剤師の職場は?
休みが多い傾向にある薬剤師の職場は以下のとおりです。
- 製薬会社や医薬品卸などの一般企業(年間休日120〜130日)
- 保健所や行政職などの公務員薬剤師(年間休日120日以上)
- 人員配置に余裕がある大手調剤薬局チェーン
- 皮膚科や眼科などのクリニック門前薬局
- 勤務条件を選べる派遣薬剤師
それぞれの職場には働きやすさにおいてメリット・デメリットがあります。入職前に職場の特徴を把握し、自分や家族との時間を大切にできる理想の働き方を見つけましょう。
休みが多い職場を探すなら、薬剤師専門の転職エージェントで条件を絞って検索してみましょう。
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“本当に頼れる”転職エージェントおすすめ5社|4回の転職経験をもとに厳選!
急な休みを取る際にトラブルを避けるコツは?

急な体調不良や子どもの急病で、薬剤師がどうしても仕事を休まなければならない場面があります。休むこと自体は悪いことではありませんが、対応次第では職場に大きな負担をかける場合があるため注意が必要です。
急な休みを取る必要が生じたら、始業時間よりもできるだけ早く直属の上司や管理薬剤師に連絡を入れましょう。
メールやLINEなどのメッセージツールは相手がすぐに気づかない可能性があるため、休みの連絡は必ず電話で直接伝えてください。
当日自分が担当する予定だった業務がある場合は、確実に引き継ぎを行いましょう。業務の引き継ぎは口頭で伝えるだけでなくメモやメッセージ機能を活用して形に残すと、伝言ミスを防止できます。
休み明けに出勤した際は真っ先にフォローしてくれた同僚一人ひとりにお礼を伝えましょう。日頃から同僚が休む際は快くフォローに入るようにしていれば、困ったときに助け合える信頼関係が築けます。
休みの取得に成功するための上手な交渉術は?
薬剤師が休みを申請する際は、職場への思いやりを持って相談を持ちかけるようにしましょう。薬剤師の職場はチームで協力して動くことが多いため、一人が抜けると他のメンバーに負担がかかりやすくなります。
- シフトが決まる前に早めに相談する
- 忙しい時期や人が足りない曜日を避けて日程を提案する
- 別日に出勤するなどの代替案を出す
- 休み前に担当の仕事を終わらせておくなどの配慮を示す
休むことを決定事項として伝えるのではなく、お願いする形で聞くことも職場からの印象を良くするために大切です。
薬剤師の休み事情を把握し、ワークライフバランス向上に役立てよう

薬剤師の休みの取りやすさは職場の体制や職種によって大きく異なります。調剤薬局や製薬会社は安定した休みが取りやすく、病院薬剤師やドラッグストア勤務はシフト制中心で休日出勤が多い特徴があります。
薬剤師が休みを取りやすくするためには、効率的な業務分担や同僚との良いコミュニケーションが欠かせません。休みの取得状況がどうしても改善されない場合は、休みが取りやすい職場への転職を検討することも一つの手です。記事の内容を参考に、薬剤師としてのワークライフバランスを向上させる方法を見つけてみてください。

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