
- また調剤ミスしたらどうしよう..
- 毎朝、薬局に行くのが怖い
- もう限界かもしれない。
あなたはそう感じているかもしれませんが、それは決して甘えではありません。
私は薬剤師として10年働き、5つの職場を経験しました。公務員→薬局→個人病院→薬局、現在は在宅薬局の管理薬剤師です。
新人時代には調剤事故を起こし、血の気が引く経験もしました。ひとり薬剤師として追い詰められ、パワハラで心身を壊しかけたこともあります。だからこそ断言できます。
『辞めたい』と思うほど追い詰められているなら、それは環境を見直すべきサインです。
この記事では、はじめに『1分診断』であなたの状況を客観的にチェック。その上で、プレッシャーの原因と対処法について私の実体験をもとに解説します。
この記事でわかること
- 今すぐ辞めるべき?1分でわかるセルフチェック
- 薬剤師が「辞めたい」と感じるプレッシャーの原因5つ
- 私が新人時代に起こした調剤事故の話
- プレッシャーから解放される3つの方法
【1分診断】あなたは今すぐ環境を変えるべき?
本当に辞めるべきなのか、それとも今は耐えるべきなのか──迷っている方も多いでしょう。
以下の10の質問に答えて、あなたの状況を客観的にチェックしてみてください。
🩺 1分でわかるセルフチェック
10の質問に答えて、今の状況を客観的に確認しましょう
朝、職場に行くのが憂鬱だ
調剤ミスの夢を見たことがある
半年以上、同じ悩みを抱えている
職場に相談できる人がいない
最近、体調不良(頭痛・不眠・胃痛など)が続いている
患者さんへの対応にストレスを感じる
「給料と責任が見合わない」と思う
人手不足で休みが取れない
上司や同僚との人間関係に悩んでいる
今の職場で3年後も働くイメージがわかない
今は様子見でOK
ただし予防策を知っておこう
現時点では、すぐに環境を変える必要はなさそうです。
ただし、薬剤師の仕事は常にプレッシャーと隣り合わせ。今のうちに「もし限界が来たらどうするか」を知っておくと安心です。
この記事で紹介する「プレッシャーの原因」と「対処法」を読んで、予防策として頭に入れておきましょう。
黄色信号です
環境改善を検討すべきタイミング
あなたは今、かなりのストレスを抱えている状態です。
今の職場で改善できるのか、それとも環境を変えるべきなのか、一度立ち止まって考える時期に来ています。
まずはこの記事で「プレッシャーの原因」を整理し、自分に合った対処法を見つけてください。転職エージェントに相談するだけでも、視野が広がります。
今すぐ行動を
あなたは限界に近い状態かもしれません
このままでは、心身に深刻な影響が出る可能性があります。
「もう少し頑張れば…」と思うかもしれませんが、限界を超えてからでは遅いのです。私自身、それで心身を壊しかけました。
今日から行動を始めてください。まずは転職エージェントに相談するだけでも、「今の職場がすべてじゃない」と気づけます。
まず確認!今すぐ環境を変えるべき3つのサイン

「辞めたい」と思っていても、本当に辞めるべきか迷う方は多いでしょう。
以上3つのいずれかが当てはまるなら、環境を変えることを検討するのをおすすめします。
心身に不調が出ている
以下のような症状が続いているなら、心と体が限界を訴えているという、あなた自身からのサインです。
- 朝、体が動かない・起き上がれない
- 職場に向かうと吐き気がする
- 眠れない・食欲がない
- 急に涙が出る・些細なことでイライラする
何よりも大事なのは、あなた自身の健康です。体のSOSを見逃さないでください。
半年以上、同じ悩みが続いている
繁忙期の一時的なストレスなら、時間が解決することもあります。
しかし、慢性的な人手不足や人間関係の問題は、放置しても改善しません。半年以上同じ悩みを抱えているなら、それは「環境を変えるべきサイン」です。
職場に相談できる人がいない
信頼できる同僚や上司がいれば、精神的な負担は軽減されます。しかし、誰にも相談できない孤独な環境では、ストレスが蓄積する一方です。
相談相手がいないなら、外部の相談窓口や転職エージェントを頼ることも選択肢に入れてください。
薬剤師が「辞めたい」と感じるプレッシャーの原因5つ

厚生労働省の調査によると、医療・福祉分野の離職率は15.3%。薬剤師は責任の重さから「辞めたい」と感じやすい職種です。
ここでは、多くの薬剤師が感じるプレッシャーの原因5つを、私や他の薬剤師の体験談を交えて解説します。
①調剤ミス・インシデントへの恐怖
薬剤師にとって、調剤ミスへの恐怖は最大のプレッシャーです。
たった一つのミスが患者さんの健康被害につながり、最悪の場合は命に関わることもあります。病院では薬剤に関するアクシデントが上位を占め、ヒヤリ・ハット事例も多く報告されています。
私自身、新人時代に調剤事故を経験しました。
インクレミンシロップを調剤すべきところ、デカドロンシロップを取り違えてしまったのです。
患者さんは1回だけ服用されましたが、幸い副作用などの有害事象は発生しませんでした。
ミスに気づいた瞬間、血の気が引いて頭が真っ白になりました。「どうしよう」という言葉だけが頭の中をぐるぐる回っていたのを覚えています。
救いだったのは、上司の対応でした。
上司は私の代わりに患者さんと主治医へ謝罪に行き、その後こう言ってくれました。
「ミスは誰にでもあること。ただ、同じミスを繰り返さないために何をすべきか考えてみて」
この言葉に救われました。もしあのとき「なんでこんなミスをしたんだ」と責められていたら、私は退職していたかもしれません。
この経験から学んだことは、「調剤業務に取り掛かったら、他の作業を同時進行で行わない」ということです。
特に新人は、同時進行がどれだけ危険か予測がつきません。日々の仕事は一生懸命に取り組み、失敗は早めに経験しておくこと。
そして、失敗は今後に活かすこと。それしかないと思っています。
入社2年目のとき、ワーファリン1mgと5mgの規格違いを出しそうになりました。幸い投薬前に気づきましたが、3日間まともに眠れませんでした。
『あのまま渡していたら…』という考えが頭から離れず、ピッキングするたびに手が震えるようになりました。
調剤ミスが不安な方は、監査システムが整った職場を選ぶことで精神的な負担を軽減できます。
バーコード管理やダブルチェック体制が確立している職場かどうか、転職時の職場見学で確認しておきましょう。
②職場の人間関係・ハラスメント
薬剤師の職場は閉鎖的になりやすく、人間関係のストレスを感じる人が非常に多いです。
調剤薬局やドラッグストアは少人数のため関係がマンネリ化しやすく、病院では医師・看護師との連携で摩擦が生じることもあります。
私は病院時代、医師から薬剤師を軽視するような発言を受けたことがありました。一度でもそういった経験をすると、精神的なダメージは大きいものです。
また、管理薬剤師や上司からのパワハラも深刻な問題です。高圧的な態度、人格否定、暗黙の残業強制など、こうした問題を一人で抱え込むと心身ともに追い詰められます。
③患者さんからのクレーム対応
服薬指導を「分かってる」と遮られる、待ち時間への不満、在庫不足への苦情など、患者対応がストレスになることも多いです。
過去に、在庫がなくすぐに薬を渡せないことを伝えたところ、「何も置いてない薬局なのね」と怒鳴られたことがありました。
「困っている人の助けになりたい」と思って薬剤師になったのに、心ない言葉に傷つくことは避けられません。
こうした経験が積み重なると、「もう辞めたい」という気持ちになるのは当然です。
④人手不足による過重労働
厚生労働省の調査によると、病院の約7割が薬剤師10人以下、調剤薬局の約7割が3人以下で運営されています。
少人数で業務を回すため、残業の常態化、有給が取れない、欠員時の負担増加といった問題が起きやすくなります。
前職の薬局で、先輩が急に退職して突然ひとり薬剤師になりました。
1日80枚以上をひとりで捌きながら、在庫管理、調剤・監査・投薬もすべて私ひとり..
トイレに行く時間もなく、昼食は15時過ぎが当たり前でした
私も「ひとり薬剤師」を経験しましたが、急な休みは取れず、業務量は倍以上に膨れ上がったのを覚えています。
人手不足は個人の努力では解決できない問題であり、職場を変えるしか改善できないケースも多いです。
⑤給料と責任のアンバランス
薬剤師の平均年収は日本人の平均より高いとはいえ、「責任の重さに見合っていない」と感じる人は少なくありません。
同じ業務量でも、職場によって年収が100万円以上違うこともあります。「命を預かる仕事なのに、この給料?」という不満が積み重なると、モチベーションが下がり「辞めたい」につながります。
【体験談】私が5つの職場で経験したこと

私はこれまで、公務員病院→薬局→ケアミックス病院→薬局→在宅薬局(管理)と、5つの職場を渡り歩いてきました。
「転職回数が多い」と思われるかもしれません。でも、それぞれの職場で学んだことがあり、最終的に「自分に合う職場」を見つけることができました。
公務員病院時代──新人で調剤事故を経験
最初の就職先は公務員病院でした。先ほど書いたように、ここで私はインクレミンとデカドロンの取り違えという調剤事故を経験しました。
この経験は、10年経った今でも忘れられません。「あのとき、もし重篤な副作用が出ていたら」と考えると、今でもゾッとします。
ただ、この経験があったからこそ、調剤業務に対する姿勢が根本から変わりました。「慣れ」や「油断」がいかに危険か、身をもって学んだのです。
ケアミックス病院時代──ひとり薬剤師とパワハラ
2回目の転職でケアミックス病院に勤めたとき、人間関係のトラブルで薬剤師が立て続けに退職。私はひとり薬剤師として、セントラル業務、抗がん剤のミキシング、チーム医療、在庫管理など、すべてを一人で担うことになりました。
業務量は倍以上に膨れ上がり、急な休みも取れず、孤独感を抱くようになりました。ただ「周囲に迷惑をかけられない」という思いがあり、すぐには辞められませんでした。
救いだったのは、医師や看護師など周囲のスタッフの支えでした。
しかし最終的には、院長と院長夫人からのパワハラが決定打となり、退職を決意しました。
人員不足を解消するよう強いプレッシャーをかけられ、人格を否定するような言葉を投げかけられる日々。次第に体に異変が現れました。
- 起き上がれないほどのめまい
- 急に涙が出て止まらない
- 眠れない
自分の危険信号に気づかず、気づいたときにはすでに限界を超えていました。
在宅薬局(現在)──ようやく見つけた「自分に合う職場」
現在は在宅薬局で管理薬剤師をしています。
5つの職場を経験して分かったのは、「自分に合う職場は必ずある」ということです。
今の職場は人員体制が適切で、困ったときに相談できる環境があります。「辞めたい」と思うことは、ほとんどなくなりました。
この経験を通じて、薬剤師としてのスキルは向上しました。しかしそれ以上に、「自分自身を大切にすることの重要性」を痛感しました。
転職は「逃げ」ではありません。自分の人生を守るための「選択」です。
プレッシャーから解放される3つの方法

「薬剤師を辞めたい」と思うほどのプレッシャーを感じているなら、それは環境を見直すタイミングです。
職場や上司が守ってくれないなら、自分で自分を守るしかありません。ここでは、今日からできる3つの対処法を紹介します。
①休職して心身を回復させる
「限界かも…」と感じたら、すぐに辞める前に休職を検討するのも選択肢です。職場から離れることで、冷静に今後を見直せます。
病気やケガで働けなくなったとき、健康保険から支給される手当です。
支給額:給料の約2/3
支給期間:最長1年6ヶ月
うつ病や適応障害も対象になります。国も「病気になったらしっかり休んでください」という制度を用意しています。
②外部の相談窓口を活用する
職場に相談しても改善されない場合は、外部の専門機関に相談するのも有効です。
✔ 労働基準監督署:ブラック企業の是正・ハラスメント対策
✔ 総合労働相談コーナー:パワハラ・セクハラ・解雇・労働問題全般
✔ みんなの人権110番(法務省):ハラスメント・人権侵害の相談
公的な相談機関はプライバシー保護を順守してくれます。証拠となる録音やメモがあると、よりスムーズに対応してもらえます。
③転職で環境を変える
せっかく取得した薬剤師免許。「辞める」だけが選択肢ではありません。
今の職場が合わないだけで、あなたに合った職場は必ずあります。
転職で解決できる可能性があるケース
✔ 人間関係のストレス → 職場が変われば人も変わる
✔ 人手不足・過重労働 → 人員配置が適切な職場を選べる
✔ 給料への不満 → 待遇の良い職場は存在する
✔ 調剤ミスへの不安 → 監査システムが整った職場を選べる
「私の場合は、信頼できる転職エージェントに相談したことが転機でした。『今の職場がすべてじゃない』と気づけたんです。
結果的に転職しましたが、年収も上がり、人員体制も改善されて、今は『辞めてよかった』と思っています」
ひとりで転職活動を始めるのが不安なときは、転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職理由や希望を丁寧にヒアリングし、最適な職場を提案してくれます。
私自身、4度の転職で複数のエージェントを利用しましたが、アドバイザーとの相性は転職成功を大きく左右します。複数登録して比較することをおすすめします。
私が実際に利用したエージェントをランキング形式で紹介しています。
各エージェントの詳細レビュー:
» ファルマスタッフの評判・口コミ
» ファーマキャリアの評判・口コミ
» ヤクジョブの評判・口コミ
よくある質問(Q&A)
最後に、薬剤師の方からよく聞かれる質問にお答えします。
Q. 転職回数が多いと不利になりますか?
必ずしも不利にはなりません。私自身、4回転職していますが、現在は管理薬剤師として働いています。
大切なのは、「なぜ転職したのか」を論理的に説明できることです。「スキルアップのため」「自分に合う環境を探すため」など、前向きな理由を伝えられれば、マイナス評価にはなりにくいです。
Q. 調剤ミスの経験を面接で聞かれたらどう答える?
正直に答えつつ、「その経験から何を学んだか」を伝えましょう。
ミスを隠す人より、ミスから学び成長できる人の方が評価されます。「同時進行をやめた」「確認作業を徹底するようになった」など、具体的な改善策を伝えると好印象です。
Q. 薬剤師以外の仕事に転職すべき?
「薬剤師という仕事自体が合わない」と感じるなら、異業種への転職も選択肢です。ただし、まずは職場環境を変えてみることをおすすめします。
私のように「今の職場が合わないだけ」というケースも多いからです。6年間の勉強と国家資格を活かせる環境は、探せば見つかります。
Q. 休職すると復帰しづらくなりませんか?
休職期間があっても、薬剤師の需要は高いため復帰は十分可能です。
むしろ、心身が壊れてしまってからでは復帰に時間がかかります。「限界」を感じたら、早めに休むことが結果的に復帰を早めます。
まとめ|プレッシャーに押しつぶされる前に行動を
薬剤師の仕事はやりがいがある一方で、強いプレッシャーや職場環境の問題に悩むことも少なくありません。
私自身、新人時代の調剤事故、ひとり薬剤師の負担、パワハラで心身の限界を迎えました。この経験を通じて、自分の健康と人生を守る選択が何より大切だと実感しています。
- 休職する:心身を回復させ、冷静に判断する時間を作る
- 外部の相談窓口を利用する:一人で抱え込まない
- 転職で環境を変える:あなたに合った職場は必ずある
責任感が強いと、「転職=逃げ」と思うかもしれません。でも、あなたを大切にしてくれない職場にこだわる必要はありません。
一人で悩んでいるなら、プロのサポートを活用することで新しい道が開けます。
記事冒頭の「1分診断」で、あなたの状況を改めてチェックしてみてください。そして、必要なら今日から行動を始めましょう。

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